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〔解説〕

初期設計段階で船体主要寸法を決定するには、通常実船の寸法を参考として、重量配分の試行錯誤の操作を繰り返し修正していくことが最も安易な方法ではあるが、大変な時間と重量表、実船の運転、作業成績等を整理し、多数準備しておかねばならないので、別な面から困難を生じる。

そこでこの基準に示した計算式は山崎良二氏の提案による計算方法*であって、船体主要寸法比が一定の標準船を考え、下記の事項を仮定して導いたものである。

(*:「ポンツーン型起重機船の主要寸法決定法」作業船 第25号、昭和38年1月)

(1) 船形:平面が短形で4隅に丸みをつけた形とし、船尾がいくらか切れ上がった形とする。

(2) 乾舷:最大荷重状態で船首乾舷を船幅の4%

バラスト状態で船尾乾舷を船幅の3%

(3) トリム:バラスト状態では、「最大荷重時の船体中央断面に対するトリムモーメント」の65%に相当する船尾トリムをつけ、最大荷重時では、同トリムモーメントの35%に相当する船首トリムとする。

(4) KG/D=3.50 …最大荷重状態(実船の大型起重機船をもとにした比)

=1.50…バラスト状態

k=0.95…ILの計算のための係数

L/B=2.2…標準寸法比

L/D=11.0…〃

B/D=5.0…〃

d/D=0.55…〃

Cb=0.95…標準方形係数

R=L/2…アウトリーチ

ff/B=0.04…計画荷重状態

fa/B=0.03…バラスト状態

 

 

 

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