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4.2.3 復原性

(1) 非損傷時及び損傷時復原性

船型及びバージ型船体は、非損傷時復原性及び損傷時復原性に関し、船級協会の規定を満足しなければならない。

 

〔解説〕

第2編 作業船の関連法規・通達の適用マニュアル10.1復原性にNK規則に基づく、非損傷時復原性、損傷範囲、損傷時復原性の規定をまとめているので参照されたい。

 

(2) 作業船の転覆沈没事例から見た区画割

損傷後も復原性を確保するため、大区割を適度に細分化する。

 

〔解説〕

通常の起重機船の場合(船の幅が極端に小さいとか、シアーズを有する大型起重機船でシアーズの高さが特別に高い場合を除いて)浸水がなければ復原性が問題となるケースは少ない。過去に沈没した作業船について、それらの沈没の原因を調べてみると、腐蝕又は損傷による破孔から浸水し転覆沈没したケースがほとんどである。

数隻の復原性計算結果から、下記の条件を満たすよう隔壁を配置した船の場合、たとえ1区画に浸水しても復原性の面では心配ない。

換言すれば、これ以上の浸水があれば沈没の危険がある。

したがって損傷後も復原性を確保するためには、この大区画の細分化が必要である。

どの程度まで区画の細分化を行うかについては浸水後の復原性についての基本的な考え方により異なるが、上記(3)を満足すること。

 

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