3) サービスツール
前出の図8に示すように、ETと略称する独自開発のサービスツールを、エンジンハーネスのデータリンクソケットに接続することにより、詳細な運転状況のモニタや、警報、不具合整備履歴のチェックができ、的確な保守整備が出来る。
ETは図10に示すような構成となっており、このサービスツールの中心となるデータ処理ソフトは、ウインドウズ95搭載のパソコンにインストールし、データ変換アダプタを介してエンジンに接続し、ECMと通信することにより、ユーザパラメータ(アイドル回転数など)の設定や、各種保守サービスに活用する。
図11は、不具合検討のために、パソコンのウィンドウズ画面上で、ECMの診断履歴を読み出している例を示す。
電子制御システム系は、何らかのトラブルがあった場合、それはまず、電源、センサ、配線接点等であり、これらはECMの警告、および診断結果を調べることにより容易に探知でき、比較的明確で、単純迅速な処置ですむ。
このように、診断機能の充実は、電子制御エンジンの大幅な信頼性向上をもたらしている。