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●スピーディな始動と停止

エンジン停止システムにはコンピュータ制御のサーボモータ方式を採用し、キー操作だけでエンジン停止が可能です。また、エンジン始動は、始動時の負荷を軽減させると共に燃焼効率を向上させたことにより、予熱が不用となりました。また、一部極寒地用としてオートクイックヒータをオプションで用意しました。

 

2. 信頼性

●高出力を支える高い信頼性

ハイパワー化に伴う、熱や圧力の増加を高い信頼性でカバーしました。シリンダヘッドには、剛性の高い6気筒一体型の特殊耐熱合金鋳鉄を採用しました。また、ノズルスリーブはウエットタイプとし、ヘッド弁間およびノズルスリーブの冷却はクーリングジェットによって行われ充分な耐久性を確保しています。さらに、排気マニホールドには特殊合金の採用で、耐熱強度を大幅にアップするなど、高速・高負荷連続運転に対する信頼性を向上しています。

●アルブラック(耐腐蝕冷却システム)

エンジン内部に清水を循環させる海水間接冷却システムを採用し、塩水による内部腐蝕を防ぎます。

また、海水配管には、金属で最も耐海水腐蝕性が高いアルブラックを採用。メンテナンスフリーを実現させました。

●マリンギヤ故障自己診断機能

制御用センサ類に何らかの異常が生じた際、自己診断機能により、コントロールBOXASSY内のLED表示機能を装備。故障個所の特定が容易になりました。また故障を検知した場合は、マリンギヤ電子制御装置の機能を制御するフェールセーフ機能を搭載。安全確保およびクラッチ損傷防止を実現しています。

 

3. 性能

●水冷ツインターボ&エアクーラ

ロングストローク、クラス最大排気量のポテンシャルを最大に引き出すため、水冷ツインターボを採用。斜流タービンと高効率コンプレッサを組み合わせたツインターボ化は、大排気量化への対応と低速での応答性を高めるとともに、船内の安全性を考慮した水冷式としました。また冷却効率をアップさせるルーバー付きフィン&チューブタイプの大容量のエアクーラを採用。ターボで圧縮された高温の空気を効率良く冷却し、多量の空気を燃焼室に送り込む事が可能になりました。

 

 

 

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