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この内径を基準にして測定穴径がどの程度、大きいか小さいかをシリンダゲージで計測するのである。リングゲージは通常20℃における誤差が記されており、その分を計測後に補正することが大切である。リングゲージがない場合はブロックゲージを組合せて測定内径(呼び径)と同じ寸法のゲージを4・9図のように作り、これにシリンダゲージを入れて0点調整する。

リングゲージもブロックゲージもない場合は、マイクロメータを用い測定内径(呼び径)と同じ寸法に合わせクランプでスピンドルを固定し、マイクロメータをバイスに軽く狭むなどの方法で固定し、アンビルとスピンドル間にシリンダゲージの測定子を入れて、0点を調整する。

 

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4・8図 リングゲージ

 

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4・9図 ブロックゲージ

 

(4) 内径の計測

4・8図、4・9図の0点調整のように目盛を正しく読むことが大切であり、必ずダイヤルゲージの正面へ顔を向けて目盛を読むこと。この場合、0点から何目盛り、右又は左へ指針が移動したかにより、リングゲージの内径に比較し、測定個所の内径が大きいか、小さいかを知ることができる。その場合、測定個所における穴の直角断面での内径を読み取るため握り部分をつかみ、必らず4・10図に示す方向に若干動かして指針の先端が示す最小距離の位置で目盛りを読まなければならない。

 

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4・10図 計測方法

 

 

 

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