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ダイヤルゲージは測定物の絶対寸法長は測定できないが基準面又は線などを定め、その点を零基準として、そこから計測面又は線までの寸法を読み取る計器であり、色々な寸法を測定する器具に広く用いられている。最も代表的な例としては次に示すシリンダゲージに用いたり、デフレクションの計測やカップリングの芯出しなどに広く用いられている。一般に用いられているダイヤルゲージは殆んどがスピンドル式であり、その測定範囲は0〜5mm、0〜7mm、0〜10mmの3種類があり、測定範囲が小さくなればなる程、測定誤差が少なく精度は高くなる。

4) シリンダゲージ

穴の内径を測定するために広く用いられる測定器であり、4・7図に示すような構造である。計測穴の大きさに合せ各種の大きさのシリンダゲージがあり計測寸法に適合したシリンダゲージを用いなければならない。

シリンダゲージの指示器はスピンドル形のダイヤルゲージを指示器取付部へ適当に差し込んで締付け固定する。

 

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4・7図 シリンダゲージ

 

(1) 換えロッドおよびワッシャの選択

測定する穴の内径に合わせ、若干大き目の寸法となるように換えロッドおよびワッシャを選択し、4・7図の位置に取り付け、ネジを締め付ける。寸法が大き過ぎると穴に入らなくなったり、きつすぎると穴の表面を損傷する。小さ過ぎると測定できなくなる。測定子が動く範囲内で計測できる寸法のロッドおよびワッシャを選択することが重要である。

(2) ダイヤルゲージの取付け

指示器として付属されているダイヤルゲージを取付けるが、その差し込み程度はダイヤルゲージのスピンドル先端の測定子が押棒に軽く当たりゲージの指針が半回転程度振れる位置で止め固定する。

(3) シリンダゲージの零点調整

計測内径(呼称径)と同じリングゲージを用いて、4・8図に示すようにシリンダゲージを入れ、ゲージの指針が示す最小値の位置にゲージの外周目盛の0点を合わせる。これがリングゲージの内径となる。

 

 

 

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