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スリーブの目盛は33+α

シンブルの目盛(α)は38

従って測定軸の外径D=33+α

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4・4図 読み方

 

(1) マイクロメータによる外径測定法

イ] 零点確認

零マイクロ(0〜25)の場合はシンブル先端のラチェットを右手で回し、スピンドル先端をアンビルにゆっくりタッチさせたあと数回空転させて、零点が正しく合っていることを確認する。この動作を2〜3回繰り返して、零点を確認する。零マイクロ以外の場合は付属の基準ゲージをスピンドルとアンビルの間に狭み、同様にして零点を確認する。零点が正しく合っていれば良い。

ロ] 零点調整

零点確認の結果、シンブル目盛で2目盛以内の誤差がある時はクランプでスピンドルを固定し、付属のスパナでスリーブを誤差分だけ回して、スリーブの基準線とシンブルの0目盛を正しく一致させる。

2目盛以上の誤差がある場合はクランプでスピンドルを固定し、スパナでラチェットスクリュを弛め、シンブルを動かして0目盛をスリーブの基準線に合わせた後、ラチェットスクリュをスパナで締付ける。その後の若干の誤差は上記の2目盛以内の誤差調整と同様に行い零点を正しく一致させる。

ハ] 外径測定要領

フレームを左手で支え、左手人差し指の先端でアンビルを測定面へ軽く押しつけ、4・5図のように、右手でマイクロメータのアンビルを支点にして、スピンドル側を測定外周にそわせて若干動かしながら、ラチェットを廻し測定軸の中心を通る最長点(外径)を探し、零点確認の要領で目盛を読む。

目盛を読む時は必らず基準線に正対して読むこと。斜め方向からでは読み取り誤差が生じ易い。目盛を正対して読めない場合はクランプでスピンドルを固定して、測定物からマイクロメータを離して目盛を読むようにする。

外径は2〜3回、測定を繰り返し、正確な寸法を求めることが大切であり、特に径が大きくなるに従って測定は難しくなる。

(2) マイクロメータの取扱い保管

各部分を清潔な布で良く拭き、錆びぬように使用後はうすく油を塗布しておく。取扱いは丁寧にし、決して落したり、衝撃を加えぬように注意すると共に測定面やネジ部を損傷せぬように扱うことが必要である。保管はアンビルとスピンドルは若干離しておきスピンドル固定のクランプは弛めておくことが大切である。

 

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4・5図 外径測定のしかた

 

 

 

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