(過給機運転上の注意)
コンプレッサ出口の給気圧力または過給機回転速度を測定し、同一運転条件時の機関記録の給気圧力(または過給気回転速度)と比較し、機関または過給機の異常点検の目安とする。また潤滑油が軸受部に正常に供給されているか、潤滑油ポンプ内蔵の過給機では油溜りの潤滑油油面、外部給油式過給機では過給機入口潤滑油圧力を点検する。その他、過給機に不具合が生じた場合は過給機から発生する音にわずかな変化が生ずることが多く、この場合負荷を下げ、聴音棒等により過給機が正常に回転しているかどうか事前に確認することも事故を未然に防ぐ上で有効である。
(a) 使用潤滑油
過給機の軸受形式により、またメーカにより多少の相違はあるが、取扱説明書に指示されたものを使用することが必要である。
一般にはディーゼル機関用と同質の油またはタービン油が使用される。近年は機関の正味平均有効圧力の上昇にともない油溜りをもつポンプ内蔵式の過給機では油溜り油温が80℃を越えるものもあり、特別の潤滑油を指定される場合がある。