(ロ) 作動
下記の順序で作動しエンジンを始動させる。(2・166図)
1] スタータスイッチを入れるとマグネチックスイッチのシリースコイル及びシャントコイルに電流が流れ、この電流によって生じた電磁力によりシフトレバーが引張られる。
2] シフトレバーはクラッチと共にピニオンギヤを押し出し、ハズミ車のリングギヤに噛み合わせる。
3] これと同時にマグネチックスイッチのシリースコイルに流れた電流はスターティングモータのフィールドコイル及びアーマチュアコイルにも流れて、アーマチュアを回転させピニオンクラッチに緩い回転を与える。
4] ピニオンクラッチは緩く回転しながらアーマチュアシャフトに沿って押し出されるので、ピニオンギヤは確実にハズミ車のリングギヤに噛み合う。
5] このときマグネチックスイッチのムービングコンタクタがステーショナリコンタクタを短絡してスターティングモータに主電流を流す。
6] 主電流が流れるとスターティングモータは強大な始動回転力を出してエンジンを始動させる。
7] スタータスイッチを開にするとマグネチックスイッチの電磁力が消失してシフトレバーは軸に取り付けられたリターンスプリングの力で元の位置に引き戻される。
8] シフトレバーが元の位置に戻ればピニオンギヤも元の位置に戻され、リングギヤとの噛み合いが解かれモータも止まる。