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燃料弁ホルダはシリンダヘッドに取り付けられ、ノズルの先端は固定ナットと共に燃焼室の一部を形成し常に燃焼ガスに接している。大形機関には針弁の周囲を燃料油を循環させ冷却する構造を採用しているものもある。

(1) 噴射弁の種類

燃焼室の形状により下記の3種類がある。

・ピントル形

・スロットル形

・ホール形(単孔式及び多孔式)

 

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2・144図 燃料弁の種類

 

(2) 噴射弁の形状

1] ホール形噴射弁

直接噴射式機関に使用され2・145図に示す如く多孔形噴射弁の噴孔はニードル弁の中心軸に対して対象に設けられ噴孔数と噴孔径、噴射角は、噴霧流の大きさや噴霧の到達距離に適したものとなるように決められている。噴孔径を小さくすれば油粒は細かくなり霧化は良くなるが、貫通力は小さくなり、噴孔が詰まりやすくなる。従って噴孔径や、噴射角は燃焼室の形状により決められている。

 

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2・145図 ホール形噴射弁

 

2] ピントル形噴射弁

2・146図に示す如く噴孔部に円筒形のニードルの先端を突きだし、噴孔との間に環状のスキマを設け、開弁時にこのスキマから中空円錐状に噴霧する。

 

 

 

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