(2) ボッシュ形燃料噴射ポンプ
ボッシュ形燃料噴射ポンプは小形から大形まで多くの機関に使用されているポンプである。
ボッシュ形燃料噴射ポンプには、単筒形と、全シリンダ分を一つにまとめた集合形とがある。又集合形には燃料カムと一体で組み立てられた列形ポンプ(インラインポンプ)と単筒形を一つのケース内に直列に配置した簡易式のものとがある。(2・131図及び2・132図)
いずれの型式のものも作動原理は全く同じでありプランジャバレル内に挿入されたプランジャが往復運動する事により燃料を圧送している。
1] ボッシュ形燃料噴射ポンプの構造
2・129図に単筒形ポンプの断面図を、又2・130図にインラインポンプの断面図及び構成部品の名称を示す。
プランジャバレルはポンプ本体の肩部に固定されていて動くことは出来ないが、プランジャは上下運動と共に、プランジャ最下部の逆T形をしたつば部がコントロールスリーブの溝にはめ込まれており、このスリーブがコントロールラックが動くことによりプランジャとともに回転し噴射量を調整する構造となっている。