2] 多板式潤滑油冷却器
2・96図は多板式潤滑油冷却器の断面構造を示す。一般にメーンギャラリの側蓋を兼ねて設けられ、殆どが清水冷却機関で採用されている。
(4) 潤滑油圧力調整弁
主要運動部や摺動部の摩耗により、隙間が増加すると、隙間が増加した分だけ潤滑油が余分に逃げるため潤滑油の圧力が低下する。潤滑油の圧力低下が大きくなると十分な油膜が確保出来なくなり焼き付いてしまう。そこで潤滑油圧力調整弁を設けて、潤滑油の圧力を調整出来るようにしている。
機関の潤滑油圧力計には、ブルドン管式圧力計が多く用いられ、殆どの場合メーンギャラリ又は潤滑油冷却器付近から取り出し、圧力と給油状況が外部から判るようにしている。
小形機関では圧力計の代わりに警報ランプのみとしているものもある。又大型機関では圧力計の他警報ランプや警報ブザーなどを併用しているものが多い。
油圧調整は潤滑油温度及び機関回転数を設定して調圧すると共にアイドリング回転時に必要最低限の油圧を確保することが大事である。警報ランプやブザーの場合は、潤滑油温度が十分上昇している状態で、アイドリング回転にした時、ランプが点灯したり、ブザーが鳴らない程度に油圧を調整する。