コシキのメッシュはろ紙式の場合20ミクロン程度であり、ノッチワイヤ式は30〜50ミクロン、オートクリン式は80〜100ミクロン程度のものが多く用いられており、いずれも目詰まりに備えバイパス回路が設けられていることが多い。
特に、ろ紙とケースをセットにしたカートリッジ式、ろ紙のみ交換できるタイプのもの等ろ紙式コシキには目詰まり警報を設け、コシキエレメントの前後差圧が所定の圧力を超えると警報を発してエレメントの交換を知らせると共にバイパス回路が自動的に開いて潤滑油不足による焼き付きなどの事故防止を施している。しかしこの状態で運転を続けると焼き付きはとりあえず防止できるがゴミや不純物が混入した潤滑油が流れるので不純物による傷、摩耗は避けられないので即刻、交換又は清掃せねばならない。
1] ろ紙式コシキ
2・90図はカートリッジ式コシキの断面図で、潤滑油は正常な状態では実線の矢印のように流れているが、ろ紙が目詰まりを起こし入り口側と出口側の圧力差が規定値以上になると、右側のバイパス弁が開き汚れた油が濾過されずに通るようになる。
2・91図はエレメントのみ交換できるろ紙式コシキのバイパス回路を示しており、コシキエレメントの前後の差圧が設定値以上になると、入口側の圧力がバネを押し上げて潤滑油をバイパス回路に流す構造となっている。