日本財団 図書館


この判別要領は、一例として示したに過ぎないが、各自がそれぞれに納得した判別要領を身につけるべきである。

(4) 第三角法による投影図のかき方

第三角法で投影図をかくときは、つぎのようにする。

(イ) 立体の特徴をあらわす面を選んで、正面をきめる。

(ロ) はじめに正面図の位置をきめ、これをもとにして、平面図、側面図の位置をきめる。

(ハ) 正面図と平面図が同じ図形になる場合は、平面図はかかなくてもよい。また、平面図、側面図のうち、どちらかがなくても、その形や大きさがわかる場合は、いっぽうを省略してもよい。

(ニ) 円や対称図形には、中心線をひく。

(ホ) みえる部分の形は外形線で、かくれてみえない部分の形はかくれ線でかく。

(ヘ) かくれ線を多く使うと、図面が読みにくくなるので、できるだけかくれ線を用いないですむように、図示する面を選ぶ。

(5) 投影法と尺度の表示および用紙の大きさ

図面をかくときは、先ず投影法を決める。機械製図では、原則として第三角法を用いる。この場合、図中に「第三角法」と、記入する。なお、適用している投影法がわかっているときは、記入しない場合がある。

 

製図規格の尺度表

283-1.gif

 

次に、「製図規格の尺度表」の中から適当なものを選んで、その値を図中に表示する。心要に応じて、矢視図または断面図などを図中につくる場合がある。このときは、部分的に尺度を変更してもよいが、その値を表示しなければならない。また、画く投影図の大きさによって、用紙の大きさを決めなければならない。

JIS規格に決められている「紙の仕上り寸法表」を参考に示す。製図用紙には、一般にA列0番〜6番のものが使われる。

 

紙の仕上り寸法表

283-2.gif

(JIS P 0138より抜粋)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION