(3) 第三角法と第一角法の比較
第三角法または第一角法によって、実際の図面を読んだり、画いたりするには、2つの投影法の相異を理解するとともに、判別する要領を会得する必要がある。ここで、(F)図に示すように、一つの立体を、みる方向を共通にして、両投影法による投影画面を設けて、それぞれの画面に投影図を画き、展開して(G)、(H)図および(I)図をつくり、比較をして、両投影法を判別できる相異点を調べてみる。
(G)図には、第三角法による投影図が、(H)図には、第一角法による投影図が示されている。これらの各投影図を、正面図を対照の中介図にして比較してみると、先ず両投影図の各図形の詳細は同じであること、次に平面図に注目してみると、画かれている位置が正面図に対して相異していることがわかる。すなわち、『平面図は、第三角法では、「みる方向」からみて、正面図(立体が正面図のような姿勢でおいてあると想像する。)の「てまえ側」に、第一角法では、正面図の「むこう側」に、画かれている』ということである。同様なことが、右側面図についてもいえる。