また緩衝ピストン4]は図の左端に移動し、作動油圧は低下する。
なお、前進、後進、中立時のいずれの場合にも、作動油圧調整弁3]からの余剰の油は潤滑油圧調整弁により調圧されて、摩擦板、ブッシュ、スプライン等クラッチ内部の潤滑を行う。
(ハ) 非常(故障)の場合のクラッチ結合法
もし、何かの原因でクラッチがスリップしたり、又は作動しない場合には、前進用クラッチは緊急ボルトを締付けることにより、応急的にクラッチを結合することができる。
不具合が発生したら直ちに機関を停止し、2・169図に示す緊急ボルトを、付属されている図のような工具で締付け、クラッチを結合させて航行(前進のみ)する。緊急ボルトは港まで航行するための応急処置用である。なお、メーカによりこの方法には若干異なるところがあるのでそれぞれの取扱説明書によること。