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擢動筒をもどせば拡張環はバネによってもとに戻る。

子歯車はハウジングに固定された軸にはめ込まれ親歯車とかみ合って回転する。

伝達トルクが大きくなると拡張環式ではスリップ等の問題が出てくるのでこれを解決するため2・156図(b)に示す多板式の摩擦板が拡張環の代りに用いられている。クラッチドラムの内側と、クラッチ受板の摩擦板はめ込み部にはスプライン状の溝が切ってあり、摩擦板は回転方向には動かないが軸方向には動くようになっている。

締付金具はテコ式になっていて摺動筒によってその一端を外周方向に移動させると、その他端が摩擦板を軸方向に押える構造であるため摩擦板(外)と摩擦板(内)とが両面で接触し、その摩擦力によってクラッチドラムの回転力を推力軸に伝達することができる。

(ロ) クラッチの作動

ユニオン式逆転機の作用図を2・157図および2・158図に示す。

 

155-1.gif

2・157図 ユニオン式逆転機の作用図

 

 

 

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