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2・147図 燃料の全「エネルギ」の交換

 

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2・148図 排気ガスタービン過給機関熱平衡図

 

これは排気行程でシリンダから排出される高温度の排気ガスを利用して排気タービンを廻し、これに直結した圧縮機で加圧空気を作って吸入行程のシリンダ内に押し込むようにしたものである。過給の方式としては次の2つの方法がある。

(a) 静圧過給方式

各シリンダの排気を脈動エネルギが殆んど消失する位の比較的容積の大きい1本の排気集合管に集め、排気の脈動圧力をほぼ均整にして過給機の排気タービンの駆動力とする方式で大形機関に多く採用されている。

(b) 動圧過給方式(ビュッヒ式)

機関からサイクル毎に激しく排出される排気を、そのままの勢いで排気タービンに作用させる方式であって、主として排気始めの吹出しエネルギーを直接タービンの駆動力とする方式で、中高速舶用機関に現在最も多く採用されている過給方式である。その名の示すように排気行程の排気ガスブローダウン時のガスの動圧エネルギーを利用することを特長としており、ピストン頂部間隙容積内に残留する排気ガスを掃気し、吸入効率を改善するビュッヒ式掃気方式と併用することにより、十分な空気量を機関に供給でき、機関の性能は大幅に改善される。

 

 

 

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