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2・24図 スラストメタル

 

(2) 点検と整備

(イ) 主軸受および主軸受キャップ

主軸受ハウジングおよび主軸受キャップの亀裂、焼損、油やけ、傷などの他、変形などについても点検する。

クランクケース隔壁リブなどへ主軸受ハウジングから亀裂がないか点検する。亀裂又は焼損している場合はクランクケースおよび主軸受キャップを仕組で交換する。また焼付事故などで焼損している場合も同様に交換する。

ハウジング内面に油やけおよび変色などが認められる場合は変形している恐れがあるため主軸受キャップを規定トルクで締付け、ハウジングの内径をシリンダゲージで2・25図に示すように計測する。変形量が使用限度を超える場合は交換する。

 

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2・25図 主軸受ハウジング計測方向

 

(ロ) 主軸受メタル(2・26図から2・33図を参照)

メタル内面の当たり、摩耗、損傷、腐蝕、異物埋没、亀裂、剥離などについて点検し程度のひどいものは交換する。またメタルの裏金の外周面の異常な当たり、叩かれ、油やけなどの有無を点検する。ケルメットメタルなどの完成メタルについてはメタル合せ面に叩かれた痕跡のあるものは締付力の不足やボルトの伸びなどによることがあるので特に注意することが必要である。又主軸受ハウジングとメタルとの間にスキマがあるとメタルに歪を生じ、亀裂や剥離の原因となるばかりでなく焼付きなどの事故を生じる恐れがあるため、メタル背面の状況についても十分に点検することが必要である。2・26図から2・33図に個々の例を示す。

 

 

 

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