(注)ライナの真円度、円筒度は5/100mm以内、表面粗度1.5S〜3.OSとする。
3. プロペラ
3.1 プロペラの補修
プロペラが海難等により損傷した時、プロペラの補修として、溶接を行うことがあるが、一般に欠陥またはき裂等が発見された場合には、当該部をなめらかにはつり取るだけとし、できれば溶接をしない方がよい。はつり取ったままの状態よりも、溶接補修を行った方が、強度的あるいは技術的に信頼性が高いと判断された場合、あるいは欠損の場合に限り溶接を施工するのがよい。
プロペラの補修を行う際、個々の具体的ケースについて、関係者と十分に協議を行う必要がある。
日本海事協会発行の舶用プロペラ補修方針、および2級のテキストのプロペラ整備修繕基準を参照のこと。
1) プロペラの材料
プロペラに使用される材料には、高力黄銅鋳物(CAC301、旧記号HBsCl)およびアルミニウム青銅鋳物(CAC703、旧記号AlBC3)があるが、材料の違いにより、プロペラの溶接補修、曲り直しなどの作業条件が異なる。