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3] 油圧ガバナ(PSG、RHC、UG形)

(ア) スモークセットの調整

修正出力に応じた動力計の荷重と許容負荷最大回転速度で運転を安定させた状態で、それ以上、コントロールラックが燃料増加方向へ移動しないように、ストッパボルトで制限する。

ユニットポンプの場合は各シリンダに設けられた噴射ポンプのコントロールラックが、それ以上燃料増加方向へ移動しないように、それぞれのコントロールラックをシム調整して制限する。

(イ) 無負荷最高回転速度の調整

無負荷運転をしながら、スピードコントロールレバーを徐々に高速側へ動かし、回転速度を上げてゆき、規定の最高回転速度以上に、コントロールレバーが移動できぬように、ストッパボルトで制限調整する。

4] 電気式ガバナ(EG、DYNA-1形)

(ア) スモークセットの調整

修正出力に応じた動力計の荷重と負荷最大回転速度で、運転を安定した状態にし、それ以上の噴射量にならぬよう、コントロールラックの動きを、ストッパ又は、シムなどで制限調整する。

(イ) 無負荷最高回転速度の調整

・ EG形の場合

アクチュエータとして油圧ガバナを用いているので、前項3]-(イ)により制限調整する。

・ DYNA-1形の場合

図示のトップカバー1]を外し、各ポテンションメータのセット位置を確認して、下記の状態で規定の回転速度が得られるようにする。

A:3時

D:10時

I:8時

GAIN:9時

L:10時(工場で調整済み)

 

179-1.gif

 

7) 機関焼付き

(1) ピストン張付き、スカッフ

1] ピストン張付き

急速にピストンが膨張した場合は、ライナとのスキマが殆どなくなり、ピストンが摺動できなくなり、停止する。この時に過負荷運転をしていると、ピストンが無理に押し下げられ、ライナ壁と局部的に、こすり合い、スカッフを生じる。

 

 

 

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