(2) ストレージタンク(船体付燃料タンク)
ストレージタンクの位置は従来船体底部の二重底を利用するのが普通であるが、位置の選定は加熱カロリ節約のためにも工夫されるべき問題である。
ストレージタンクの加熱温度は購入される燃料粘度により異なるが、送油ポンプの吸引能力より判断して概ね20〜35℃の範囲内である。
(3) 燃料送油ポンプ(FO移送ポンプ)
ポンプ型式は高粘度C重油の場合はギア式よりネジ式の方がよい。又、ポンプ取付け場所はタンクトップにできるだけ近づけサクションヘッドを小さくし、吸引管の曲がりによる抵抗を少なくする工夫が必要である。
(4) セットリングタンク(燃料澄タンク)
タンク構造は、縦長で底面の比較的小さいものが望まれるが、容量が大きい程水分、スラッジ等の分離効果がある。又、燃料補給管はタンク内壁に沿わせて加熱流れを攪拌しない配慮が必要である。
(5) サービスタンク(燃料供給タンク)
タンク容量は、735kW(1,000PS)当たり1.0〜1.5m3以上とし、加熱温度は概ね90℃位を標準として保温を目的とした加熱器容量を設定する必要がある。