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1] 往復運動部(ピストン、連接棒、シリンダライナ)

2] 回転運動部(主軸受け、クランク軸、カム軸)

3] シリンダカバ(シリンダカバ、吸・排気弁)

4] 燃料油系統(燃料噴射ポンプ、噴射弁、燃料油こし器、燃料フィードポンプ)

5] 潤滑油系統(潤滑油ポンプ、潤滑油こし器、潤滑油冷却器)

6] 冷却水系統(冷却水ポンプ、清水冷却器、防食亜鉛)

7] 調速装置(調速機)

8] 始動空気系統(始動弁、各種始動空気弁、始動空気分配弁、始動空気溜め)

9] 過給機系統(過給機、空気冷却器)

10] 動力伝達装置(クラッチ、減速逆転機、軸継ぎ手)

分解した部品は、それぞれブロック別に分けて整理し、組立時にわからなくなることのないようにする。

分解した部品を点検しやすいように洗浄する。洗浄の善し悪しが、後の点検に影響することを忘れずに、また部品の洗浄が大きな工数を占めるので、薬品、スチームなど省力化設備などを活用し、効率よく行うことが大切である。

(3) 点検・計測・交換

1] 点検

作業標準あるいは整備シートにしたがって、洗浄された部品を、まず外観の欠陥を、次の点に注意して点検する。異常があれば気付き事項をメモし、かつ、写真撮影をするとともにわかるように選別しておく。

注意点

a] 表面の状態

b] 破損の有無

c] 腐食の状態

検査対象船舶の場合、上記の主要点検項目については2・14表 内燃機関の整備点検記録を利用し、その点検結果を表に記入する。また検査対象船舶でない場合でも、上記項目については、2・14表を活用して記入し、機関の履歴として残すことが重要である。

機関主要部品のチェックポイントを2・15表に示す。

故障修理の場合には、故障部品をはじめとして、その他の関連部品についても特に注意して点検をする必要がある。また必要に応じ写真撮影をしておくとよい。

目視で発見できない傷や亀裂は、磁気探傷、あるいはカラーチェックの非破壊検査でチェックする必要がある。なお、クランク軸、連接棒等の鍛工品は磁気探傷でチェックするのが望ましい。

 

 

 

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