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整備・修理工事仕様書については、チェック項目を設けておき、作業完了の都度、消し込みを行い「ミス」の無いよう配慮することも必要である。また仕様書の記載内容は、整備工場の規模や作業内容を考慮して実状に適したフォームにすることが望ましい。

標準整備・修理工事仕様書の一例を2・11表、2・12表に示しているので、これらを参考にして実態にあった仕様書を作成すると良い。

8) 整備シートの作成

工事仕様書の項目ごとに、分解手順をまとめた整備シートを作成し、作業者が初めての機種でも、スムーズに作業ができるようにすることが必要である。整備シートができない場合には、少なくともその機種の整備解説書(マニュアル)を準備し、必要箇所をコピーするか、マークを付けて作業者が解るようにする必要がある。

作業標準として、各項目ごとに整備シートを作成しておくとよい。従って、過去に作成した整備シート等を整理して作業標準としておくとよい。

整備シートの一例を2・13表に示すのでこれを参考に自分のところにあった物を作成すると良い。

9) 工事

整備・修理工事仕様書によく目をとおし、作業内容を理解し、工事仕様書にしたがって作業を進める。

また検査対象船舶かどうかにより、その作業の進め方、手順が異なるので注意が必要である。

(1) 点検

分解に先立ち、関連部所をよく点検し、作業要領書、工事仕様書と相違がないかチェックし、異なる点があればメモに残し、先に進むことが大切である。

また故障修理工事の場合には、その部分の写真撮影をしておくことも大切である。

(2) 分解洗浄

工事仕様書の項目ごとに作業標準、整備シートにより注意深く点検しながら分解作業を進める。また分解作業中に工事仕様書に記載された項目以外の不具合箇所を発見した場合、その都度船主(必要があれば検査機関)と打ち合わせ、修理方針を決めて後日のトラブルを防止することが重要である。

検査対象船舶の場合(定期検査、中間検査)には、次に該当する(主要点検)項目については、状況を記入する必要があるのでその点を十分頭に入れておくこと。(気付き事項はメモしておくとよい)

主要点検項目(点検内容などについては工事仕様書及び整備シートを参照にして、もれのないようにすること)

 

 

 

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