資料:智頭町「日本1/0村おこし運動」パンフレット
(4) 本調査研究への示唆
1] 住民主導のまちづ<りを行政が支援する推進体制が地域住民の自立と創意を促す
「住民自らが一歩を踏み出す村づくり」を基本理念として、町が認定した集落振興協議会に対しては活動資金の助成や計画づくりの専門家の派遣を行うなど、あくまで地域住民の創意や熱意を尊重し、行政はその具現化に向けての適切な支援を行うといった行政と地域住民の役割分担が制度によって明確化することで、事業の継続性が保たれ地域の自立を長期的なスパンでみることができる。
2] 既存の地域活動組織や人材の再編成で地域を再活性化する
集落振興協議会は、従来の組織及び組織の長を集落のまちづくり企画という新しい目的で再編成することで、従来からの組織の制度疲労の弊害を打破し、限られた人材の活用、地域の再活性化が可能となる。
3] やる気のある住民、地域が資源の再配分を受ける仕組みが自立した地域と人を育む
行政から助成金等の支援を受けるためには、まず集落で自らの意思と責任において住民自治の実現を目指すという合意形成が前提となっており、自立の資質をもった集団に限られた資源(予算)を優先的に投下する仕組みが、地域住民の自立を促し、集落間で創意を競うことが地域全体の活性化を促す結果につながっている。