(2) 居住エリアの分布
次に、町内の居住エリアの分布を確認すると、町内で最も住居や店舗、あるいは公共施設の集積が高い場所は、国道386号、あるいは旧朝倉街道沿いの比良松地区で、このエリアは国道に沿って東西に伸びている。この一帯は、南西部の平野と国道北部の平野を二分する町の骨格であり、河岸段丘(注)に沿って立地している。
旧街道沿いには歴史的に貴重な建造物及び住居が見られ、保全・活用の方策が望まれる。現況では空き店舗等も見られ、商業機能の低下がみられるが、近隣に県営住宅がリニューアルするなど、新しい居住エリアとして成立する可能性もあり、公共施設と一体となった住環境の向上が望まれる。
その他にも小規模な集落が点在しており、中でも大福地区の入地・三寺・中央の集落は規模も比較的大きく、世帯数も300を超え、人口も1,000人前後の集積となっている。またこの集落は、集落を取り巻くように耕作地が配置され、集落の縁を河川(桂川)が流れるなど、その平面配置もまとまりがある。