(2) 平野部の状況
平野部は、更に3つのグループに細分類が可能であると考えられる。
まずは町南西部の平野と水車付近の東部の平野に分類可能である(図表2-2)。この2つの相違点は、主として空間の広がりにみられ、
○水車付近の東部の平野は、南に筑後川堤防、北に河岸段丘というように南北で幅約300〜800mとラッパ状に狭まっている。
○南西部の平野は甘木方面への広がりをもっている。
という状況になっている。つまり、水車付近の平野が適度な囲まれ感を持っているのに対し、南西部の平野は雄大な広がりを持っているというように、その場に立ったときの印象・空間イメージが全く異なっている。
細分類のうちもう方のグループは、国道386号よりも北側から山裾との問に広がる平野であるが、これが前述の二つと異なる点は、
○南西部平野が標高18〜22mであるのに対し、国道より北側の平野は、標高30〜35mと平均標高で10m以上の高低差がある。
○町全体をマクロ的に見たときの骨格による分類である。これが視覚像としては最も判り易い点であるが、町を東西に横断する国道386号により南北に分断されている。
このように、本町の平野部は1つの大きな面でありながら、それぞれがもつ性格により、3つに細分類することも可能である。