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5. 地域分析からの示唆

 

(1) 若年層を中心に人口が減少傾向

○周辺には福岡都市圏の外延化が進みつつあるが、農振指定等土地利用制度による宅地化の制約が居住環境の整備や産業立地を困難にしている。

○雇用吸収力の高い商工業が弱い産業構造となっており、町外への労働力及び購買流出が起こっている。

○雇用の場、住居の不足等から、働き盛りで出産育児の中心世代(20〜30代)の流出により少子高齢化が進展している。

→地域住民の衣食住を充足する生活空間の充実が必要

 

(2) 基幹産業の農業生産基盤が脆弱化

○担い手の高齢化及び後継者不足が顕在化している。

○主産品のねぎ、柿なども厳しい競合環境にさらされている。

→観光農業や営農集団化など朝倉農業の強みを活かした構造転換が必要

 

(3) 豊かな自然環境や史跡等の地域資源の活用が不充分

○三連水車を中心とする観光に年間34万人の来訪客があるものの、周辺の甘木市、杷木町の来訪客100万人をはじめ、交通利便性が高い福岡都市圏へ訴求力のある観光資源が不足している。

○周辺市町村に比べて観光振興のソフト事業が少ない。

○福岡の旅行代理店からは都市住民のウォーキングニーズ等に豊かな自然や史跡をもつ朝倉の観光ポテンシャルは示唆されるものの、現状では周辺観光地への移動の際のつなぎ程度にしか位置づけられておらず、広域的には大分自動車道の伸長により長崎、熊本への交通利便性も高まり、甘木朝倉地域そのものが通過点になりつつあると指摘。

→朝倉の地域資源を活用し、都市住民の観光レクリエーションニーズ等観光市場動向をにらんだ取り組みが必要

 

 

 

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