資料:社団法人日本観光協会「全国観光情報データベース」(平成12年3月)
(2) 旅行専門業者のみる朝倉観光の特徴
福岡市民を主な対象に日帰り及び1泊2日のバスツアーを企画・販売する九州大手の旅行代理店のツアー商品企画担当にインタビュー調査を実施し、福岡都市住民の観光レクリエーションニーズや商品企画の動向、旅行代理店業者からみた本町及び周辺地域の状況、評価等を伺った。インタビュー内容の要旨は以下のとおり。
1] 筑後方面での人気の観光・レクリエーションスポット
○日田のサッポロのビール工場(平成12年3月オープン)が人気。本年4月の実績では桜の花見と絡めての企画のなかで約1/4が日田サッポロビール工場経由のものであった。要因は目新しさに加え、施設観光を前提に施設がハード・ソフト両面で整備されていること。予約が確保できていればもっと数字が上がったと思う。甘木のキリンビール工場は観光客が来る休日に対応していない等余技で観光をやっているところの人気は継続しない。
○甘木朝倉は、「フルーツの里」というイメージ。具体的には田主丸のカキ、ナシ、ブドウなどのフルーツ狩り、甘木・秋月散策、吉井町の白壁街並・ひなまつりなどがすぐに思いつく。杷木町ではカキ狩り。原鶴温泉は募集ツアーでは少ない。温泉は立ち寄り可能なところがバス旅行ツアーでは有力。
○本町では三連水車と蜂蜜製造販売所が想起されるが、正直にいって水車は周辺観光地への移動の際に生じる時間的なつなぎにしか使っていない。蜂蜜製造販売所もバスツアー客誘致には熱心ではないようだ。朝倉は他に自然・味覚ともに名物としてピンとくるものはない。
○大分自動車道の伸長により、福岡→日田→長崎・熊本の移動が可能になり甘木朝倉地域そのものが通過点になりつつある。