3 愛知万博の有効活用方策
愛知万博は、「自然の叡智(Nature's Wisdom)」、をテーマに、失いかけている自然と生命への共感にみちた叡智を取り戻して人間と自然との豊かな関係を回復することを訴えて、平成17年に、愛知県長久手町の青少年公園や瀬戸市の南東部などを会場に、開催されることになっている。また、これに先立って同年には、愛知県常滑市沖に整備される中部新空港の供用が開始される予定である。
これらを受けて、同年には、日本国内のみならず世界からも多くの人が中部圏に流れ込む可能性が高い。本市の産業観光振興を考えるうえでも、こうした動きに対応して、同年を目標年として観光客の受け入れ体制や観光ルートをある程度整備したうえで、この機に乗じて観光地としての本市を宣伝していくことが、交流人口を拡大していくためには得策である。
(1) 愛知万博への出展の可能性の検討
愛知万博への来訪者に、本市及び周辺地域の美濃焼を認知せしめ、その目と足を向けさせるには、愛知万博自体に出展することが、最も手っ取り早く効果も高いと思われる。
ただし愛知万博は、平成12年12月に開かれたBIE(注)(博覧会国際事務局)の総会で登録され、ようやく国際条約上の万国博覧会として開催することが認められたばかりであり、このため、本格的な参加招請活動は、まだなされていない。平成13年度から翌年度にかけて参加招請活動がなされる予定になっており、今から出展の検討をはじめても、まだ間に合う状況である。
本市単独での参加が難しい場合、東濃西部の3市1町での参加や、やきもの産地交流・連携推進協議会での参加、あるいは市内の各陶磁器関連組合などとの共同での参加などの途も検討されるべきであり、本市としては、こうした検討の呼びかけも率先して行っていく必要がある。
なお、愛知万博に先駆けて、平成13年8月から10月にかけては、韓国京畿道において、世界で初めての国際的陶磁器の祭典となる「世界陶磁器エキスポ2001大韓民国」が開催されることになっており、知名度の向上のためには、これへの参加・出展も、早急に検討すべきである。
(注) BIE(Bureau International Expositionの略)
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