2 土岐市における産業観光振興のための課題
本市において産業観光を展開するに当たっては、以下の3点の課題がある。すなわち、1]観光客をいかに呼び込むか 2]観光客にいかに魅力的なサービスを提供するか 3]市民や団体主導型の「まちづくり」をいかに進めるか の3点である。
各課題ごとに展開すべき事項を整理すると以下の通りである。
1] 観光客をいかに呼び込むか-観光客入り込み数の拡大に向けて
・本市の知名度向上のためのPRなど、情報発信機能の強化
・美濃焼ブランド名の向上
・市民のホスピタリティの涵養
・東濃3市1町の連携強化と他の観光地との連携
2] 観光客にいかに魅力的なサービスを提供するか
・観光インフォメーション機能の充実
・集客力のある観光客向け陶磁器関連施設の特色づくり
・クラフトパークの推進による回遊型観光形態づくり
・イベント型観光から、通年型・宿泊型観光形態による観光関連産業の育成
・陶磁器のふるさとにふさわしい個性的な街並み形成
3] 市民や団体主導型の「まちづくり」をいかに進めるか
・作陶など、市民文化活動の活性化と顕在化
・市民、各種団体相互の連携による産業観光振興への取組
・土岐市観光協会など、既存団体の活動の活性化
(1) 観光客をいかに呼び込むか-観光客入り込み数の拡大に向けて
ア 本市の知名度向上のためのPRなど、情報発信機能の強化
本市の観光客の大半は、県内や愛知県などの20〜50歳代の女性を中心に陶芸鑑賞や陶磁器の購入などを目的とした陶芸愛好家である。こうした陶芸愛好家は、自ら情報を入手し、市内各地の陶磁器生産地を訪れている。しかし、陶芸にあまり関心の無い女性などには、陶磁器生産地としての知名度が十分に知れ渡っていない。