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2 羽島市の交通環境の問題点

公共交通(鉄道・公共施設巡回バス)利用上の問題点として、「駅の駐車場が少ない」(40.7%)、「一宮方面への公共交通の便が悪い」(26.7%)、「駅・停留所が遠い」(23.6%)、「岐阜方面への電車の便が悪い(17.1%)」などを挙げる人が多く、こうした不便さが自動車利用を促す悪循環を招いている。本市の交通の問題点は、以下のようにまとめることができる。

 

【鉄道サービスの利用者ニーズに不適合】

市民の名鉄利用は通勤・通学時、とくに通学時の利用に大きく偏っているが、利用者数は伸び悩んでいる。日中15分の運行間隔は、一般的には十分な利便性があると考えられるので、通勤・通学時間帯のダイヤ編成の「快適性」への配慮不足が、利用者数減退の原因となっている可能性がある。

 

【公共施設巡回バスが十分機能していない】

公共施設巡回バスの認知度が80%以上あるにも関わらず、その利用度は「羽島温泉」など一部施設へのアクセスを除くときわめて低い。基本的に東西各コースとも1日3往復という運行便数の少なさが原因と考えられるが、「公共施設巡回バスの改善」を重点施策に挙げる人が11.9%に止まっていることからも市民の関心の低さがうかがえる。

 

【歩行者、自転車の移動環境が不十分】

身近な買い物や余暇活動、駅や公共施設の利用において、徒歩・自転車交通の拡大の可能性があるが、徒歩・自転車利用を促す上では「駐輪場」の問題よりむしろ駅などへの「経路」の「安全性」、「快適性」の不足がそれを阻む要因となっているように思われる。

 

 

 

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