第5章 高原リゾート振興に向けた今後の展開
1 高原リゾート振興の観点からみた小淵沢町のポテンシャル
今後のリゾート展開に向けては、小淵沢町が持つ特性を最大限に生かすことが重要であり、その特性は以下の点に集約される。
1] 八ヶ岳中信国定公園の八ヶ岳南麓に位置する高原リゾート地であり、高原の気候そのものがリゾート適性を持つと共に、清里方面を含め一体が一定のブランド性も有している。
2] 首都圏を中心としたリゾート地(現在は1泊〜2泊が中心)であり、リピート客がかなり割合を占め、顧客になりうる需要をある程度確保している。
3] 首都圏とともに、静岡や中京圏からも日帰りで訪れることができるところにあり、清里方面と併せて高原ドライブピクニックエリアとしての性格も有しリゾート滞在だけではなく、周遊立ち寄り観光スポットの場としても好位置にある。
4] 小淵沢町の施設整備の特徴としては、ペンションを中心にした小規模な宿泊施設と、芸術・文化施設が多いことであり、利用客も静かさや文化性の香りを求めて来訪しており、手つかずの自然や自然の中に抱かれたような環境は近年の志向ともマッチしている。
5] 交通条件にも恵まれており、中央高速道路の小淵沢ICを有するとともに特色有る小海線の発着駅でもあり、長野方面との連絡性を含め東京大都市圏とセットになったリゾート地を形成し得る位置にある。
6] 行政におけるISOの取得にみられる環境共生型への取り組みや、CATVの導入、マルチメディアセンターの設置、あるいは商工会を中心にしたインターネットによるバーチャルショップの展開等、21世紀に向けた環境共生時代、IT時代への対応がみられる。