9] 小淵沢町内で立寄る施設
「スパティオ小淵沢」は半数以上の人が訪れており、その他はかなり、分散している。スパティオの人気は温泉であるとみられる。
分散の結果をどうみるかについては、町内には相応の見るべき所や資源があるということではないだろうか。来訪者は自分の興味、趣味等に合せて自由に選択していることが見て取れる。
一方、昨年開業したフィオーレ小淵沢(15.8%)と神田の大イトザクラ(13.1%)とほぼ拮抗している点は興味深い。作り込まれた施設と自然の中の古木のどちらが来訪者に訴求するか、今後を考える上で留意すべき傾向である。すなわち、来訪者はまちのあるがままの自然を求めてきているのであって、人の手の入ったものは求めていないということを示している。
10] 今後の整備のあり方
回答者のうち、「これ以上の施設整備の必要性はない(31.5%)」が最も多く、ついで「自然観察等の環境作り(30.9%)」となっている。あるがままの自然の中を散策したり学習できるような「しかけ」が求められていると考えられよう。ここには、小淵沢らしさを求める意見が現れており、どこにでもあるような施設を求めてはいないと考えられる。施設では来訪者に訴求しない点に留意すべきである。
(2) 立寄り客アンケートの回答状況
宿泊客と同様に、町内にある施設等を訪れた来訪者にアンケートを行った。設問は宿泊とほぼ同じである。したがって、宿泊客アンケートの回答傾向と特に異なる点、傾向が出た点について次に示す。なお、今回のアンケートでは、他地で宿泊し、小淵沢町へ立寄った人が大部分を占めた。