2 沿革
小淵沢町は、律令制下の官牧の配置にはじまり、現在の乗馬クラブの集積に至って、“馬の町”という歴史を有している。また、古くからの国境(県境)地として、棒道や笹尾塁跡など武田氏ゆかりの軍事遺構を残し、馬の調達しやすさも相まって近年では大河ドラマ「武田信玄」等のロケ地にも選ばれるなど、その歴史性が現代に活かされている。
近代以降の歴史では、明治期の鉄道(中央線)の整備にはじまり、昭和期の車社会の進行を背景とした中央道の供用など、交通網がめざましく発展する一方、高度経済成長を背景とした自然保護、観光需要の機運を受け止めた八ヶ岳の国定公園指定も行われ、東京の後背に控える自然環境ゾーンの形成といった、現在の地域特性を生み出している。