下水道事業については、本来使用料で経費を回収すべき汚水分について、現在60%程度しか回収できておらず、経営状況の厳しい企業が増加してきている。このような状況の中で、今後、不採算地域における下水道の整備をどこまで進めていくのか、あるいは合併処理浄化漕をどのような基準で導入していくのかといった検討が必要になると考えられる。
4 公営企業の基本構造
公営企業には公共性と経済性の2つの性格があると考えられる。すなわち、公営企業は、住民生活に不可欠のサービスを提供して住民の福祉を増進するという意味で公共性を有するとともに、給付・対価という交換経済原理に立脚した非権力的な経済活動であり、民間企業同様の経済性を有する必要がある。