なお、補助金の支給は事業開始時のみとされており、その後は、自立的事業として運営されることが求められる。
(3) リサイクルのまちづくり(北九州市の事例)
○ 北九州エコタウン構想
北九州工業地帯は、四大工業地帯の一つとして日本の高度成長を支えた一方、1960年代に深刻な産業公害をもたらした。
この公害問題に対して、市民・行政・産業界が一体となって、その克服に取り組んだ結果、公害は克服された。
さらに、北九州市では、資源循環型経済社会を創っていくために、公害を克服した貴重な経験を活かして、ゼロ・エミッションを目的とした北九州エコタウンプラン(H9.7承認)を策定する等、環境産業を軸とする産業社会構造の転換・再構築を図っている。
このように、北九州市では、環境産業を21世紀の社会を担う重要な産業として捉え、若松区響灘地区を中心にペットボトルリサイクル事業や家電リサイクル事業等を誘致する等、民間資本を活用したプロジェクトを総合的に進め、日本を代表する環境産業・技術開発拠点を目指した取り組みがなされている。
(参考) ゼロ・エミッション構想
市民生活や産業活動から出る廃棄物を他の産業分野の原材料として利用することにより、廃棄物をゼロにすること。
(参考) エコタウンプラン(環境と調和したまちづくり計画)
地域の産業蓄積を活かした環境産業の振興を通じた地域振興、地域の独自性を踏まえた廃棄物の発生抑制、リサイクルの推進を通じた資源循環型経済社会を目指した計画で、他の地方公共団体のモデルとなると認められるものについて経済産業省・厚生労働省が承認し、承認を受けると国の各種助成制度の活用が可能となる。