CDBGを原資とし、区域代表者の会議で各区域への予算配分を決定する。配分額は、一区域あたり平均1千万円前後であり、委員会が直接管理している。
重要な案件は、アンケートや住民投票の結果をもとに決定する。
計画の一部は、「ネイバーフッドマッチングファンド」を通じてNPOを活用・育成して実現する。
(参考) ネイバーフッドマッチングファンド
地域活動に対して市が支出するCDBGを原資とする補助金であり、支出額は団体が自ら提供するサービスや資金、物資等に見合った額とされていて500ドルから10万ドルまでと幅がある。
使途も多様であり、街路樹、遊び場、コミュニティスクール等の設置の他、地域団体の立ち上げ資金への補助等も行われている。
◇ パサディナ市(カリフォルニア州人口約10万人)
中心市街地の活性化を図るため、数年にわたる交渉の末、民間事業者と協力してショッピングモールを都心部に建設した。(1980年完成)
民間事業者に財政的支援(総事業費約1.2億ドルの約半分を市が負担)をする一方で、環境整備等について意見調整を図った。
○ 市が土地を買収し、整備を行った後で低価格で売却すると共に、駐車場整備やテナントとなるデパートの移転費用等に補助金を支出。
○ 施設の設計や周辺環境と調和するための方策について、市と住民で構成するデザインコントロール委員会が審査。
◇ サンフランシスコ市(カリフォルニア州人口約70万人)
エンパワーメントプログラムを活用し、総額約300万ドルの補助金を4地域で均等配分。
各地域で「中低所得者向けの住宅供給」、「教育用コンピュータの整備」といった具体的事項が盛り込まれた「再生戦略計画」を策定し、これが補助金活用のガイドラインとなることから関係者が積極的に作成に参加。
「再生戦略計画」に基づき、地域内の各地区の代表者(住民、商業者、NPO等)25人で構成される委員会が地域活性化のための施策を提案し、さらに、NPOが具体的な事業内容を提案。(ある地域ではNPOから87の事業が提案され、その中から委員会が30事業を採択し、NPOが補助を受けて事業を実施。)