4 京町家再生ブラン
(1) 京町家まちづくり調査
京町家の保全・再生による京都の都心再生の方向性が示されたことを受けて、京都市では、平成10年度、11年度にかけて「京町家まちづくり調査」を実施した。この調査には、市民ボランティア約600名と市民活動団体等の参加協力を得ることができ、京町家に対する市民の関心の高さと市民参加のまちづくりの可能性の高さが示された。
都心4区の明治後期に市街化していた範囲にある、全ての戦前木造建造物について外観とアンケートによる意向調査を実施し、本調査に先立って行われた市民調査の結果と合わせると、外観調査約32,000件、アンケート調査約5,100件となっている。
(2) 京町家の実態
1] 都心部の土地利用に高い割合を占める
調査の結果、京町家に分類されるものは約28,000軒で、調査範囲宅地数の約45%を占め、面積では約32%を占めており、京町家の保全・再生の影響は大きいものであることがわかる。