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RAMA TOURS

 

面会者:Ms. 万亀子 ラドム イスカンダール, Managing Directress

日時:2000年10月18日

担当者:三木、Ari Tamat

 

■バリの観光について

○バリではすべてがバンジャール単位(40-50世帯)の活動となっている。冠婚葬祭に熱心であり、それを盛大にすることが幸せなことであるという意識がある。そういうところから、踊りや彫刻といった専門家が増え、芸術が発展した。これらが観光の魅力となっている。

○ハワイ、グァム、サイパンと違い、ビーチが魅力的なのではなく、村の人々の生活そのもの(儀式、踊り、人のやさしさ、笑顔)が最大の魅力である。だから、熱狂的なファンも多い。

○また、スパやマッサージといった人でが多く掛かるサービスも充実しているのが魅力。先進国の人件費はとてもできないことが、非常に安価にできる。バリは労働力が豊富で、マッサージは教育が容易なことから、成功している。

 

■バリ島の魅力

○バリのすばらしい点は、主に次の5つである。

1] 豊かな自然…海(白い砂浜、黒い砂浜)や山(緑に包まれた渓谷など)

2] 様々なホテル…景色のホテル、様々な価格帯のホテル・コンドミニアムがある。

3] 島全体が緑にすっぽり覆われていること

4] コンクリートの塊のような開発がない…ハワイとは違い、基本的に全ての建築物は椰子の木より低い

5] 伝統を重んじる観光を目指している…数を追うマス・ツーリズムでない。

 

■バリを訪れる観光客について

○様々なタイプの観光客が訪れるが、今はそれらのバランスが取れているように感じている。全てのタイプの観光客がバリには必要だと考えている。

1] V日本人…約4日滞在の高級リゾート志向

2] 欧米人…約2週間滞在し、田植えや葬式まで観光として見て楽しんでいる。

3] 豪州人…約2ヶ月滞在し、安価なコンドミニアムに滞在し、サーフィンなどを楽しんでいる。(単価は安いが1人が消費する額は、ほぼ日本人1人あたりと同額)

 

■バリにおける課題

○教育…人材教育が非常に重要。

○水問題…水道はあるが、十分ではない。大規模ホテルでは恐らく地下水をくみ上げて使っていると考えられる。また、汚水処理も十分でない。

○大気汚染…車が多すぎる。ディーゼル車の使用を禁止すべき(現在、ガソリン車の製造が中止されている)。

○空港が手狭。

 

■その他

○政府は大量に観光客が流入することは望んでいない感がある。

○また、開発規制はよく機能しているように感じている(ホテル建設は2ha以上の用地が必要で、かつ高波の到達地点より100mセットバックする必要がある(事実上、開発困難)、住民が土地を売ることを抑制している、ゴルフ場建設は住民パワーが強く、事実上不可能)。

 

 

 

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