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Environment Protection Agency

 

日時:2000年10月11日

面会者:

Mr. Jon Walsh, Senior Conservation Officer

Mr. Mark Gough, Senior Conservation Officer

Ms. Alison Haycock, Project Officer

Ms. Tannya Lindenberg, Task Group Leader Tourism Task Group

担当者:西村、名取

 

■Environment Protection Agencyの役割

○Environment Protection Agency(EPA)は、環境の保全に向けた、戦略計画の策定や国立公園の管理を所管する州の機関。

○観光の関連では、Tourism Queenslandと一緒に業務を行うこともある。

○Sustainabiltyの実現については、Sustainable Industriesという取り組みを進めている。この取り組みの中で、観光関連産業についても持続可能性を向上させる取り組みがある。一例として、Gladstone Projectがあげられる。EPAの役割は、こうした取り組みを促進するため、補助金を与えること。

 

(Gladstone Projectの概要:パンフレットあり)

・ホテルのごみ処理、エネルギー利用方式の向上

・ハイスクールにおける環境教育の充実

 

■国立公園の管理について

○国立公園は、基本的に国有地であり、EPAはその中を管理する機関である。対象が国有地であるという意味で、アメリカ型のモデルであり、日本のような民有地も対象とするゾーニングシステムとは異なっている。

○規模も広大であり、管理運営に周辺住民を巻き込むという考え方はなじまない。むしろ、現在、国立公園の運営上問題となっているのは、先住民の権利である。先住民が、国立公園の中の土地の件利を主張する場合がある。

○公園内における飲食店、宿泊施設などの許認可は、EPAの所管。こうした産業に対して課金する。許可を得る段階で課金する仕組みである。

○ここ2〜3年の取り組みとして、環境に対する影響をできるだけ減らすためにベンチマークを開発している。このベンチマークの中では、「環境保護」「マーケッタビリティ」「社会的な状態」のそれぞれの側面におけるボトムラインを設定して、ベンチマークを行っている。

 

■「観光まちづくり」について

○オーストラリアの国立公園の場合、土地が国有地であることから、かならずしも当てはまらない。

○公園の計画に当たっての住民参加のプロセスは以下の通り(聞いてみたものの「観光まちづくり」とはやや違う)。

計画

↓←パブリックコメント

管理計画草案(draft management plan)

↓←パブリックコメント

最終案

議会による承認

 

○Cairnsなどで、日本企業を始めとする海外資本による大規模な観光開発が行われた場合など、地元への経済効果が小さいという問題は存在する。こういう開発の場合、地元の人にとってのメリットは少ないと思う。その意味では、文化観光、農村観光などが重要。

 

※「観光まちづくり」ガイドブックについては、意見をとりまとめて、後日、送付してくれるとのこと

 

 

 

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