(2) HESG(Human Ecology Study Group)
1] 特徴
・HESG(Human Ecology Research Group)はウダヤナ大学が中心となる研究会であり、1980年後半に設立された以降、バリ島の観光問題と開発問題に関して研究し、州政府などへ様々な提案を行ってきた。
・国内外の研究機関や大学と共同でも活動を行っている。
・研究会の運営資金はスポンサーや寄付をベースとしている。
2] HESGのワークショップ
・HESGは1999年から「バリ島の持続的発展」という大きなテーマをもって8回のワークショップを行い、発展問題にめぐるあらゆる側面からみて議論してきた。
SHIP(Systemic, Holistic, Interdisciplinary, Participatory)という活動理念をもって、バリ内外の行政機関・大学などと協力しワークショップが行われる。
・毎回2〜3日間、一日7時間に渡って行われるワークショップには、研究会員を含んだ専門家(25%)、行政(25%)、民間事業者(5%)、市民団体(NGO、政党、伝統組織、一般市民、学生、外国人など50%)が招待され、合わせて約200人が参加し、交流する。
3] ワークショップの目的
1. 各分野のアクションプラン(対策案)の作成
2. 相互理解・教育
3. 参加者へ政策を作る権限を付与する(empowerment)
・ワークショップで作成したアクションプランの案は、政策決定の検討材料として州政府と関連機関へ提出される。
4] 各ワークショップのテーマと共同開催者
・1999年9月 市民参加・エンパワーメントを通じた持続的発展
共同開催:HESG・ウダヤナ大学・シアトルコンサルティングチーム
・2000年3月 限られた水資源の効率的かつ効果的な利用
共同開催:HESG・ウダヤナ大学・州公共事業局
・2000年3月 地方分権の効率的かつ効果的な実施
共同開催:HESG・ウダヤナ大学・州企画局
・2000年5月 持続的発展と健康・栄養の向上
共同開催:HESG・ウダヤナ大学・米アンティオック大学
・2000年5月 市民参加を通じたデンパサール市の公共交通機関と道路の効率化
共同開催:HESG・ウダヤナ大学・州企画局・州交通局・州警察
・2000年6月 デンパサール市における持続的発展の問題
共同開催:HESG・ウダヤナ大学・オーストラリア3大学
・2000年9月 総合的なアプローチと市民参加を通じた観光発展
共同開催:HESG・ウダヤナ大学・州企画局