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2.3 海域全体の海難特徴

 

2.3.1 海難種類の特徴

過去3年間に各海域において発生した海難発生隻数を種類別に表2.9に示す。

また、海域毎に集計の対象を全船種と「一般船」(漁船、プレジャーボート、その他を除いた“貨物船、タンカー、旅客船”)に分け、海難の発生割合を図2.2および図2.3に示し、全海域を対象とした場合の海難発生割合を図2.4に示す。

○ 全船種を対象とした場合、海難種類の発生傾向はよく似ており、衝突海難、機関故障、乗揚海難の発生頻度が他の海難に比較して高い。

○ 剱埼、洲埼、風早埼、神子元島沖海域を除いては、衝突海難が最も多く各海域とも全体の約3割を占める。

○ 衝突海難では伊良湖岬、大王埼沖海域が最も発生頻度が高く、機関故障では剱埼〜神子元島沖海域が最も高い。この海域の機関故障の多くはプレジャーボートであるため、「一般船」を対象とするとその割合は減少する。

○ また、どの海域においても衝突海難の対象を「一般船」とした場合、その割合は減少するが、とくに日ノ御埼沖海域においてはすべてがプレジャーボートと漁船であったため大きく減少している。

○ 一方、伊良湖岬、大王埼沖海域においては比較的「一般船」の衝突海難も多く、他の海域に比較してその割合は高い。

 

 

 

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