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社会的養護を必要としている児童は、里親または養子縁組が優先的に考えられているなかで、わが国の里親制度は振るわない状況にある。この制度を発展させていくために、さまざまな課題を一つ一つ解決していくことが求められていると考える。

筆者は、里親家庭の実子として、里子とともに育ってきた。筆者が5歳の時にはじめて里子を我が家に迎え、それ以来9人の里子と出会いともに成長してきた。そのような家庭環境で育つなかで、いつしか里親家庭とは何か、里親、里子とは何かといった問題意識を持ってきた。また、家庭的養護の理念から里親制度は重要な役割を担っているにもかかわらず、わが国の里親制度の状況はまったく振るわない状況であり、この点からも里親制度について問題意識を持ってきた。そのような経験から、現在里親について勉強しているところである。

本稿では里親制度の理念、歴史、現状等についてまとめてみたが、すべての子どもの福祉が実現されるために、わが国でもさらに里親制度が普及、発展していけるよう一歩一歩課題の解決に取り組んでいきたい。

 

 

 

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