登録里親数は戦後から現在までどのように推移しているのであろうか。表2とグラフから、その数は昭和24年4,153人から30年代前半にかけて急激に増加し、昭和37年の19,375人がピークになっており、昭和30年代はグラフから非常に登録里親数が多かった時期であるといえる。そして、昭和40年代に入るとその数は減少傾向になり、昭和51年に10,000人を割り込み、さらに50年代の間も減少の傾向にある。そして平成元年以降は8,000人前後のところで推移している状況である。
3] 里親委託児童数
次に里親委託児童数の推移についてみていく。表2より、委託児童数は昭和33年の9,489人がピークになっており、昭和30年代前半が最も多い時期になっている。その後30年代後半になって減少傾向になり、昭和49年には4,000人を割り、平成2年には、3,000人を割り、ついに2,000人台になっている。
要養護児童の委託先が施設が中心であり、里親委託は要養護児童全体の10%に満たないこと、また、登録里親数および委託児童数の減少傾向が続いている現状から、わが国の里親制度は振るっていない状況にあるといえる。