3. 研修
一昨年秋の補助申請時点では、本事業の計画には、この「研修」という項目は入っていなかった。ところが本事業担当理事で、本人自身が高校中退の川合歩氏から「社会に出るまでには十分な研修が必要だ」との指摘があり、急遽事業計画に入れることとなった。
秋の相談会で社会参加希望者を募り、次の年度から社会に出るとして、その間に北海道、東京、大阪、沖縄で1泊2日の研修を入れるというものであった。そしてこの予定で相談会になった訳であるが、実際に社会参加希望者に接すると、圧倒的多数は「ひきこもり」あるいは「社会生活不適応」「対人関係不全症候群」とでも言うべき人達だった。
つまり社会参加に至るまでには余りにも多くのハードルがあり、これを乗り越えるにはとても1泊2日程度の研修では足りないことが分かった。そこで希望者のいなかった北海道を候補地から外し、東京と沖縄でカウンセラーによる研修プログラムを作成し、それぞれ研修がスタートした。
関西の希望者は2人でいずれも奈良県の人で、ボランティアを通じての社会参加を希望したことから、奈良支部長の山田理事に研修を依頼し、不登校体験を生かして、奈良の相談会の際にボランティア相談員を務めていただくことになった。これが地元新聞で大きく報道され、彼等も人に役立つ喜びを味わい、自信となった。
山田理事もこれがきっかけとなって、次年度は各地の相談会でもこのボランティア相談員に活躍していただこうとの考えに至った。奈良より1週間早く、松山でもボランティア相談員に活躍してもらっていたので、近藤全国実行委員長と愛媛の豊島実行委員長も賛同して次年度は全国的に、ボランティア相談員の公募に踏み切ることになった。