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事例16 作業を先行させようとしてロンジを昇り墜落

 

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発生状況 職種 足場工 年齢(経験年数) 68才(24年)

本人は、同僚とともに足場架設に従事していた。3名がセカンドデッキに上がり、残り7名でタンクトップから作業を行う予定であった。本人は、作業を先行させようとして、ロンジを伝って上部に架設してあった足場に移動しようとしていたところ皮手袋が滑った。船台勾配があり、身体の重心が後に傾きバランスを崩し約5m下の船台上に墜落受傷した。

 

原因

1. 作業を先行させようとして、梯子を取り付ける前に、ロンジを昇った。

2. 不安全行為が見逃されていた。

 

対策

1. 指定の通路以外は通らない。足場作業主任者が作業手順を十分説明し、その通り実行させ、この種の行為をきびしく指導徹底する。

2. 過去にもこの種の行動を行い、事故にならなかった経験から今回もやれるという感覚から行った行動と考えられる。不安全行為については、作業中に見逃すことなく注意・指導徹底すること。

 

中高齢者への留意すべき点

中高齢になると、色々な情報を同時に処理することが難しくなり、いくつかの情報を捨ててしまうことがある。作業の先行に気をとられて不安全行為を見逃してはならない。

 

 

 

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