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事例15 足場板を1人で掛けようとして飛び降り

 

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発生状況 職種 ガス工 年齢(経験年数) 56才(10年)

本人は、掘割りの岸壁から解体船の船側工事孔に足場板(木材4m×24cm、厚さ2cm)を1人で掛けようとしていた。足場板を両足でまたぎ、両手で板を送りだしたとき、板の先端が工事穴に掛らず落下した。そのはずみで、足場板の片方が天秤となって跳ね上がり本人の尻を押し、バランスを崩して約3m下のからの掘割りに飛び降り受傷した。

 

原因

1. 岸壁と工事穴の間が、2.2mあり、足場板を一気に半分以上送り出さねばならない状況にありながら、1人で無理をした。

2. 解体船を掘割りに入れた時点で、本船への渡り桟橋を掛けていなかった。

 

対策

1. 現場状況を良く見極めて、何でも1人でやるという考えをなくすこと。

2. 作業手順(渡り桟橋の設置)を明確にする。(管理者も、これらのことを良く理解して、管理者としてやるべきことを実施すること)

 

中高齢者への留意すべき点

思い込みか、勘違いか。中高齢者は実体験から得た特有の価値に固執し、他からの情報を受け入れず、思い込みが修正されない傾向があるとされているので注意。

 

 

 

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