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事例7 吊り足場の固定箇所が外れ墜落

 

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発生状況 職種 足場工 年齢(経験年数) 58才(31年)

本人は、ブロック用の吊り足場の解体にかかった。足場板(長さ3m・7枚)の両サイドを固縛していた番線を全部切断した後、切断忘れがないか再確認のため移動中、4点(チェーン)吊り足場を固定していた金物(万力)の内1箇所が外れ足場とともに約2.7m墜落し受傷した。

 

原因

1. 足場を架設した状態で、万力の取り付け状態を確認していなかった。

2. 親綱が張られてなく、安全帯を使用していなかった。

3. 吊専用クランプを使用していなかった。

4. 足場解体に関する基本手順が明確でなかった。

 

対策

1-1. 吊り足場工法を採用する場合は、吊り専用クランプを使用する。

1-2. 足場架設後及び解体前には、足場の安全措置を確認する。

2. 親綱を設け、安全帯の使用を再徹底する。

3. 作業開始前に、現場で作業手順、方法を説明し、その際の危険箇所をみんなで出し合い、実施すべき事を確認し実行する。

 

中高齢者への留意すべき点

「いつもの通り」という油断か?クランプの不備については足場を設置した時の不備で、作業中に事故が発生してもおかしくはなかった筈。手順不備が重なった為、解体時に事故にあった。単独の原因で災害が起こることは少ない。二重三重のチェックが望ましい。

 

 

 

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