日本財団 図書館


4.2.2 各種係留方式の比較

各種係留方式における浮体運動と係留力の比較を図4.4、4.5にそれぞれ示す。図4.4には不規則波中の浮体運動応答を自由浮体の運動と比較して示している。アーム式はSway、Roll、Yawを大きくする傾向がある。ブリッジ式では運動は比較的小さく押さえられている。リンク式はRollをかなり大きくしてしまう傾向がある。図4.5に示す係留力は、杭式係留の場合と比較している。各係留ともFxが斜波中で大きく、杭式よりかなり大きくなる傾向がある。アーム式ではFyが長周期域で大きくなる。ブリッジ式とリンク式のFyは杭式よりも小さい。各係留方式で係留力の応答にかなり差があるが、係留による拘束度の違いによるものと考えられる。

表4.6に示すようにアーム式、ブリッジ式、リンク式などの新形式係留について、運動、係留力にそれぞれの特徴が確認できた。リンク式係留をさらに改良することで、目標とする簡易係留方式が得られる可能性が見出せたため、このコンセプトを固めることとして、5.2節で示す詳細の検討をさらに行った。

 

表4.6 各種係留方式の特徴

023-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION